こんにちはNAGIです。
今回は、第75回診療放射線技師国家試験午前のMRIの解説をしてきたいと思います。
今回も午前と午後に分けて解説したいと思います。
第75回の午前も解説してますので、午前が見たい方は下のリンクからお願いします。

解説
午後11 SE 法と比較した GRE 法の MRI の特徴で正しいのはどれか。
1.横磁化が大きい。
2.出血の検出に劣る。
3.血流を画像化できない。
4.T2*強調像が撮影可能である。
5.磁化率アーチファクトの影響が小さい。
- × 横磁化は小さい
- × T2*は出血の検出に優れている。
- × TOF法はGRE法を使用しているので、血流を画像化できる。
- ○ T2は磁化率の影響でT2にはならずT2*になる。
- × GREは再収束パルスを印加しないので、磁化率の影響をより受ける。
午後20 MRI の拡散強調像で誤っているのはどれか。
1.見かけの拡散係数が得られる。
2.拡散強調用傾斜磁場を印加する。
3.急性期脳梗塞の診断に有用である。
4.b 値が大きいほど拡散が強調された画像となる。
5.水分子の動きが大きいほど信号強度は上昇する。
- ○ ADC(見かけの拡散係数)が得られる。
- ○ MPGを拡散強調用傾斜磁場として印加する。
- ○
- ○
- × 水分子の動きが小さいほど信号強度は上昇する。
午後23 1.5 T MRI で高速スピンエコー法、TR 2,000 ms、TE 80 ms、加算回数 2 回、FOV 25 cm、マトリクスサイズ 256 × 256 の撮影を行った。ピクセルサイズ[mm]に最も近いのはどれか。
1. 0.5
2. 1
3. 1.5
4. 2
5.10
この問題文でピクセルサイズに関係のあるものはFOV、マトリクスサイズのみ。
FOVをマトリクスサイズで割るとピクセルサイズになる。今回はFOVが正方形なのとマトリクスサイズが同じなので
250(mm)÷256=0.95(mm) 約1mmとなる。
FOVとマトリクスサイズがそれぞれ違う場合
例:FOV 20cm×15cm マトリクスサイズ 256×128
式 (200×150)÷(256×128)=0.92(mm)
午後24 MRI において SAR の増大に関係するのはどれか。
1.エコー時間
2.視野サイズ
3.スライス数
4.スライス選択傾斜磁場
5.位相エンコード傾斜磁場
- ×
- ×
- ○
- ×
- ×
均一な球体組織の平均SARの公式
SAR∝σr2B02α2D
∝:比例という意味
σ:電気伝導率
r:半径
B0:静磁場強度
α:フリップ角
D:デューティーサイクル
デューティーサイクルはスライス厚やスライス数、TRにも関係します。SARの問題はSARの単位(W/kg)。TRが短くなるとRFパルスの間隔が短くなるので、SARは大きくなる。
エコー時間は関係ありそうだが、エコー時間を変更しても、デューティーサイクルは変化しないので関係ない。傾斜磁場は印加しても発熱しないので関係ない。発熱に関係があるのはRFパルス。
まとめ
今回は第75回診療放射線技師国家試験の午後MRIの解説をしました。不明な点などあれば気軽にコメントしてください。今回はこの辺で終わりたいと思います。それでは!!
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