こんにちはNAGIです。
今回は、第68回診療放射線技師国家試験午後のMRIの解説をしてきたいと思います。
前回午前の分を解説していますので、午前が見たい方は下のからお願いします!!

解説
午後11 フェーズドアレイコイルの特徴で正しいのはどれか。2つ選べ。
1.送受信型コイルである。
2.複数のコイルで構成されている。
3.コイルから離れた部位の SN 比が高い。
4.小さな FOV での高解像度撮影に用いられる。
5.パラレルイメージングを行う際に使用される。
- 受信コイル。送受信コイルはQDコイル。
- 正しい。サーフェイスコイルがたくさんついている。
- コイルから離れるとSN比は下がる。感度がなくなるから。
- サーフェイスコイルの説明。
- 正しい。パラレルイメージングはたくさんコイルがないとできない。
パラレルイメージングは各コイルの感度分布を補正して画像化する。
午後15 STIR 法で正しいのはどれか。
1.CHESS 法より SN 比は高い。
2.最初に 90 度の RF パルスを印加する。
3.水と脂肪の位相差を利用した撮影法である。
4.脂肪の縦磁化がゼロになる時間に TE を設定する。
5.CHESS 法より磁場の不均一性の影響を受けにくい。
- CHESS法よりSN比は低い。STIR法は脂肪以外も抑制してしまうのでSN比は低い。
- 最初に180°パルスを印加する。脂肪の縦磁化が0の時に90°パルスを印加する。
- CHESS法の説明。
- 脂肪の縦磁化がゼロになる時間に TIを設定する。TIは180°パルスから90°パルスまでの時間。
- 正しい。磁場が不均一な場所だと、水と脂肪の共鳴周波数がずれる可能性がある。設定した周波数がずれると、うまく抑制されない。なので、CHESS法は磁場の不均一の場所には向かない。
午後16 SE 法を用いた MRCP で正しいのはどれか。
1.水抑制画像である。
2.短い TE で撮影される。
3.最大値投影法が有用である。
4.脊椎が高信号で描出される。
5.陽性造影剤を経口投与する。
1. MRCPは水強調画像。
2. 長いTEで撮影される。
3. 正しい。最大値投影法(MIP)が有効。
4. 脊椎が低信号で描出される。
5. 陰性造影剤を経口投与する。使用する造影剤は塩化マンガン四水和物かクエン酸鉄アンモニウムのどちらか。造影剤を使用しなくてもMRCPは撮像できる。造影剤を使用することで消化管の信号を低下することができる。
午後17 MRI のアーチファクトで正しいのはどれか。
1.磁化率アーチファクトは TE を長くすることで軽減できる。
2.モーションアーチファクトは動きの方向に一致して出現する。
3.化学シフトアーチファクトは静磁場強度が高いほど大きくなる。
4.折り返しアーチファクトはスライス厚を薄くすることで回避できる。
5.トランケーションアーチファクトは分解能を低く設定すると抑制できる。
- 磁化率アーチファクトはTEを短くすることで低減できる。また受信バンド幅を広げることでも抑制できる。
- モーションアーチファクトは動きの方向ではなくて位相エンコード方向に出現する。
- 正しい。
- 折り返しアーチファクトはFOVを大きくすることで回避できる。
- トランスケーションアーチファクトはマトリクス数を増やすと軽減できる。つまり分解能を高く設定すると抑制できる。
まとめ
今回は第68回診療放射線技師国家試験の午後MRIの解説をしました。不明な点などあれば気軽にコメントしてください。今回はこの辺で終わりたいと思います。そろそろ違う記事書きたいので次は違う記事かもしれないです(笑)それでは!!
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