こんにちはNAGIです。
今回は、第67回診療放射線技師国家試験午後のMRIの解説をしてきたいと思います。
第67回の午前も解説してますので、午前が見たい方は下のリンクからお願いします。

解説
午後12 MRI で高磁場装置ほど短縮または減少するのはどれか。
1.信号強度
2.化学シフト
3.縦緩和時間
4.T2* 以外の横緩和時間
5.ラジオ波の組織内浸透距離
- 誤り。信号強度は物質によりますが、あまり変化しない。
- 誤り。化学シフトは高磁場ほど大きくなる。
- 誤り。縦緩和時間はT1のことを指します。T1は高磁場ほど延長します。
- 誤り。横緩和時間はT2ことを指します。T2は高磁場ほど短縮しますが、T2*の緩和時間も短縮します。
- 正しい。これは原理を理解しようとすると難しいので、高磁場ほど短縮するだけ覚えておいた方がいいです。これは思い付きですが超音波は高周波ほど減衰します。それと同じと覚えておくのもいいかと思います。実際それがあっているのか間違っているのかわからないので、自己責任でお願いします(笑)
午後15 1.5T MRI の高速 FLAIR 法について、TR を 10,000 ms、実効 TE を 100 ms とした場合、TI〈inversion time〉[ms]の値として適切なのはどれか。
1. 50
2. 150
3. 400
4. 900
5.2,500
この問題は水のT1値を覚えていないとなかなか難しい。水のT1値は約3000ms~4000ms程度。脂肪のT1値は約200ms~240ms程度。今回はFLAIRなので水のT1値を使う。
TIを求める公式は
TI=T1値×0.693
=3500×0.693
=2425.5(ms)
今回はT1を3500で計算しましたが、3000でも4000で計算しても選択肢では4桁の選択肢は1つしかないので2500msを選べば問題ないです。
ちなみにSTIRのTIは約150msぐらいと覚えておけば大丈夫だと思います。
午後16 SE 法と比べた高速 SE 法の特徴で正しいのはどれか。
1.撮影時間の延長
2.脂肪の高信号化
3.磁化率効果の増大
4.比吸収率〈SAR〉の低下
5.軟部組織コントラストの向上
SE法と比較した高速SE法の特徴は
・撮影時間の短縮
ETLを設定することにより時間短縮が可能。
・脂肪の高信号化
J-カップリングによる脂肪組織のT2が延長し、脂肪組織の高信号化
・磁化率効果の減少
1回のTRの中に180°パルスを何度も印加するので、磁化率の影響をあまり受けない。磁化率の影響
はEPI、GRE、SE法、高速SEの順番で影響される。
・SARの増加
短い時間で180°パルスを印加するのでSARは増加する。
・軟部組織コントラストの低下
脂肪のようにコントラストが変わるのでコントラストは低下する。
午後17 T1 強調像で最も高信号を呈するのはどれか。
1.筋 肉
2.脂 肪
3.靱 帯
4.骨皮質
5.脳脊髄液
答えは即答できると思います。脂肪です。T1で高信号になる代表的なものですね。骨皮質、脳脊髄液、靱帯は低信号です。筋肉はそこまで低信号ではないですが、ほかの選択肢で脂肪があるのでそちらを選択しましょう。
まとめ
今回は第67回診療放射線技師国家試験の午後MRIの解説をしました。少し問題数は少なかったですが仕方ないですね、、不明な点などあれば気軽にコメントしてください。今回はこの辺で終わりたいと思います。それでは!!
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