こんにちはNAGIです。
今回は、第74回診療放射線技師国家試験午前のMRIの解説をしてきたいと思います。
解説
午前12 MRI 装置の超伝導磁石で正しいのはどれか。
1.形状はオープン型である。
2.コイルの線材は銅である。
3.冷却に液体ヘリウムを用いる。
4.3Tを超える高磁場は得られない。
5.電流が流れている間は電力が消費される。
- × オープン型は永久磁石
- ×
- ○
- × 現在3Tを超える装置は存在するので、磁場は発生できる。
- × 電流が流れている間、電力は消費されない。
選択肢が難しそうに書いているが、正解の選択肢はよく問われるので、覚えていれば正解までたどり着ける。
午前19 脳の MRA で MT パルスの付加によって生じるのはどれか。2つ選べ。
1.騒音の増大
2.SAR の増大
3.脂肪信号の抑制
4.脳実質の信号低下
5.磁場の時間変化率(dB/dt)の減少
- × 騒音は関係ない。
- ○ パルスを付加させるとSARは増大する。仮にサチュレーションパルス(飽和パルス)を付加させてもSARは増大する。
- × 脂肪組織や嚢胞などは高分子ではないので、信号は抑制されにくい。
- ○ 脳実質や実質臓器ではMT効果を強く受けるので、信号は低下する。
- × 関係なし
午前20 脳の MRI で灌流情報が得られるのはどれか。2つ選べ。
1.ASL(arterial spin labeling)
2.DSC(dynamic susceptibility contrast)
3.DTI(diffusion tensor imaging)
4.MRS(magnetic resonance spectroscopy)
5.VBM(voxel-based morphometry)
- ○
- ○
- × 脳神経繊維束の推定や描出などできる。
- × 生体内の分子の種類、成分などを調べることができる。
- × 画素毎に脳形態の画像解析を行い、特定の因子と脳形態の関係を調べることできる。
ASLとDSCの違いは造影剤を使うか使わないかの違い。ASLは造影剤を使用せずに灌流画像を得ます。DSCはその逆で造影剤を使用して灌流画像を得ます。
午前24 MRI の SN 比が高くなるのはどれか。
1. TR を短くする。
2.加算回数を増やす。
3.スライス厚を薄くする。
4.受信バンド幅を広くする。
5.位相エンコード数を増やす。
- ×
- ○
- ×
- ×
- × 位相エンコードは関係がない。
SN比はいろんなパラメータで変化する。国試対策だけに絞るならSN比に関係ある項目でTE、受信バンド幅、マトリクス数は小さくしたら向上し、あとは、大きくしたら向上するって覚えておけばよい。
午前63 MRI における安全性について正しいのはどれか。
1.人体の発熱は主に傾斜磁場により生じる。
2.脳動脈瘤のクリップは多くが磁性体である。
3.胎児や乳児に対する安全性は確立されている。
4.導電性ワイヤーを内在したカテーテルは、発熱の原因となる。
5.条件つき MRI 対応ペースメーカは、撮影条件を遵守すればすべての施設で
検査が可能である。
- × 人体の発熱はRFパルスによって生じる。
- × ほとんどが非磁性体。1970年代ぐらいまでは磁性体を使用していた。
- × 安全性は確立されていない。
- ○
- 検査するにはいろいろな条件があり、すべての施設では撮影できない。
午前74 Larmor(ラーモア)周波数を表す式はどれか。 ただし、γ は磁気回転比、B0 は磁束密度である。
1. 2πγB0
2. 2π/γB0
3. 2πγ/B0
4. B0/2πγ
5. γB0/2π
ラーモア周波数の公式を覚えていれば解ける。
ω=γB0
ω=2πfなので
2πf=γB0
f=γB0/2π
まとめ
今回は第74回診療放射線技師国家試験の午前MRIの解説をしました。不明な点などあれば気軽にコメントしてください。今回はこの辺で終わりたいと思います。それでは!!
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