こんにちはNAGIです。
今回は、第75回診療放射線技師国家試験午前のMRIの解説をしてきたいと思います。
今回も午前と午後に分けて解説したいと思います。
解説
午前11 永久磁石の MRI 装置の特徴について、超電導磁石の MRI 装置と比較した場合に正しいのはどれか。
1.磁場強度が高い。
2.クエンチが発生しない。
3.磁場の安定性が優れる。
4.電波シールドが不要である。
5.傾斜磁場コイルが不要である。
- × 超電導磁石の方が高い
- ○ クエンチが発生するのは超電導磁石だけ。
- × 磁場の安定性には優れない。
- × 電波シールドは必要。超電導磁石でも必要。
- × 傾斜磁場コイルは必要。
午前15 MRI で数値を大きくすると SN 比が低下するのはどれか。
1.加算回数
2.静磁場強度
3.受信バンド幅
4.ボクセルサイズ
5.RF コイルの感度
- ×
- ×
- ○
- ×
- ×
SN比はいろんなパラメータで変化する。TE、受信バンド幅、マトリクス数は小さくしたら向上し、あとは、大きくしたら向上するって覚えておけば問題ないです。
午前16 MRCP 像(別冊No. 1)を別に示す。正しいのはどれか。
1.T1 強調像である。
2.胆囊管は描出されていない。
3.ガドリニウム造影剤を用いる。
4.総胆管結石は高信号に描出される。
5.消化管内の液体信号を消すために陰性造影剤を用いる。
- × MRCPはheavyT2なので、T2強調像。
- × MRCP(MR胆管膵管画像)なので胆嚢管は描出される。
- × 塩化マンガン四水和物やクエン酸鉄アンモニウムの経口造影剤を使用する。
- × ベースがT2強調像なので総胆管胆石は低信号で描出される。
- ○
画像付きの問題ですが、MRCPの基本を押さえていれば今回は答えられる。
午前21 MRI の磁化率アーチファクトを抑制する方法で正しいのはどれか。
1.TE を長くする。
2.スライス厚を厚くする。
3.受信バンド幅を狭くする。
4.ピクセルサイズを大きくする。
5.GRE 法ではなく SE 法を用いる。
- × TEを短くすると抑制される。第67回の解説に画像があるので、そちらを参考にして下さ い。
- ×
- × 受信バンド幅を広げると抑制される。
- ×
- ○ GREは再収束パルスを印加しないので、磁化率の影響をより受ける。
午前24 MRI の IR 法で正しいのはどれか。
1.IR パルスとして 90 度パルスを使用する。
2.FLAIR 法は自由水の信号を抑制する目的で使用する。
3.STIR 法は脂肪信号を特異的に抑制することが可能である。
4.信号を抑制したい組織の縦磁化がゼロになる時間に TR を設定する。
5.組織間の共鳴周波数の差を利用して特定組織の信号を抑制する手法である。
- × IRパルスは180°パルスを使用する。
- ○
- × STIRは脂肪を特異的には抑制できない。特異的に脂肪抑制するのは共鳴周波数を利用するCHESS法。
- × 信号を抑制したい組織の縦磁化がゼロになる時間に TIを設定する。
- × この脂肪抑制がCHESS法。
STIR法とCHESS法
STIR法は磁化率の影響をあまり受けないが、SN比が悪い。脂肪よく似た組織も抑制される。
CHESS法はSN比が良いが、磁化率の影響を受ける。脂肪だけを抑制できる。
まとめ
今回は第75回診療放射線技師国家試験の午前MRIの解説をしました。不明な点などあれば気軽にコメントしてください。今回はこの辺で終わりたいと思います。それでは!!
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